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年末年始のこと 3

 正月早々愚痴を書いていますが、今回で最後です。次回からは通常のブログ更新に戻りたいと思います。

 1月 1日 9:06
 朝起きてメールチェックをするとX氏から『「A」色校がでているところで約17ページの挿入指示が著者からあった※8』と愕然のメールが……。朝からお正月気分も吹っ飛びました。
 X氏に電話すると、著者が「どうしても入れる」と言ってきかないとのこと、二人で電話を挟んで落胆し、著者を呪いました。(怒)
 
 悪天候で3合目まで引き返す(すごろくをやっているみたいです……)

   同 日 10:12
 「B-1」の追加直し指示のメール。
   同 日 11:00
 「B-1」の追加直しを入れたPDF送信(再々校)。
 
 実家へご年始の挨拶に行き、両親と初詣をしてきました。
 でも頭の中は著者への怒りと、不安なスケジュールで一杯です。
 
   同 日 16:00
 帰宅。パソコンを立ち上げ、メールをチェック。
 X氏から「いまから「A」に入れる追加分の原稿を自分で入力してから送る」と泣きのメール。(12:30着)
 「A」部分の追加に対処のための前準備を始める。
   同 日 19:04
 「A」の追加分原稿届く(一部を除く)。
   同 日 22:23
 「A」追加原稿不足分届く。
   同 日 23:14
 「A」に追加分を挿入し、図や写真を小さくするなど、行数調節して17ページ分の原稿を16ページに納める※8。初校ゲラのPDFを送信。

 1月 2日 08:36、10:26
 「A」に追加分の小直し指示のメール届く。
   同 日 13:07
 「B-2」の「すべて原稿差し替える」というメール。もう呆然……。その中に、また図版の指示!(怒×2)
   同 日 13:10
 「A」に追加分の再校ゲラPDF送信。
 「B-2」の追加図版制作開始。
   同 日 14:00
 「A」に追加分の再校ゲラ小直し指示メール届く。
   同 日 14:39
 「B-2」差し替え原稿届く。
   同 日 21:07
 「A」に追加分の直し作業ようやく完了。残りは「B」部分のみ。
  同 日 23:03
 「B-2」の原稿を差し替えたPDF送信。
 
 また7合目あたりまで登ってきたような気がします

 1月 3日 07:15
 X氏からメール「拷問を受けているようだ……」。
  同 日 11:00
 著者からX氏に「B-1」の後半と「B-2」を一つにまとめ「C」として独立させるとの連絡が!
 
 これを聞いて私は本当にブチ切れそうになりました。 (怒×3)

  同 日 11:25、11:51
 「B-1」、「B-2」部分の直し指示メール。
  同 日 14:26
 なんとか「C」をつくり、PDFをX氏に送信。

 X氏からメールが届くたび、開くのが恐くてたまりません。 

 「A」部分のデータ(600MB弱)をCD-Rに焼き、コンビニにて発送。
  同 日 17:30
 「C」の小直しメール。
  同 日 19:02
 「C」の直し済みPDF送信。

 何回か、メールのやり取りあり。

  同 日 22:16
 すべての作業が終了。やっと山頂に着きました
 翌朝、「B-1」前半と「C」のデータをX氏に送信して、今度こそ、私の手を離れました。

 私は二十数年、様々な人とこの仕事をしてきましたが、ここまで自分の都合で仕事を進める人はいませんでした。この著者は有名な人で、名前を出せば、多くの方が知っています。何冊も本を出しているのに、この人は現場の大変さを知らないのか? 自分は締め切りなんか気にせず、原稿は遅れまくっているのに、最後の最後に「構成を変える」なんてよく平気でそんなこと言えると、唖然としてしまいました。17ページ分の挿入にしても、入れてよくなるならともかく、(あまり声だかに言えませんが)私が読んでも、ないほうがいいと思える内容です。
 当分の間、この方がテレビに出ていれば(見たい番組でも)すぐにチャンネルを変え、雑誌に掲載されていたら、その記事は読まないと思います。

※8 16ページを一まとめにして「折」といいます。本は折単位で制作されます。160ページの本=10折です。本の最後に、広告や白い何もないページがある場合は調節のためのページだと思います(たとえば154ページで終わっている本は6ページ分を広告、白ページを入れて、ぴったり160ページにします)。
カラー(4色ページ)と1色ページが混在している本は、どこがカラーページになるか計算して作るので、今回のように、いきなり17ページ挿入されると、全部狂ってしまい大変なことになります。そこで細かい調節をして挿入箇所をなんとか16ページ(1折)に納める作業をしました。

by pukichi3 | 2009-01-07 01:08 | お仕事